多賀神社と小神等去出
Date : 2022.11.17旧暦の10月はこの出雲地方は神在月です。
全国から神様がお越しでしたが、神様方の会議も終わりますと神送りの神事が行われます。
松江市内の大橋川・朝酌川・剣先川・天神川・馬橋川の五川が合流するあたりに、多賀神社というお社があります。
そのそばに木の茂る小高い丘があり、漁見塚(りょうみつか)や魚見塚(いおみつか・うおみづか)と呼ばれる大型の前方後円墳があります。
言い伝えでは、八百万の神が佐太神社へお集まりの際、多賀の神様はそこで取れた魚貝を佐太神社へ届けて、会議に出席されなかったそうです。神々は国元へ帰られる途中、多賀さんの労をねぎらって議事を伝えて、漁見塚にあつまり漁の賑わいを観光して帰られるそうで、これを「小神等去出(こからさで)」というのだそうです。
(上田常一著 竜蛇さんのすべてより)
今年も、漁の見学をされる神様に、宍道湖の朝のシジミ漁や、漁期終盤のウナギ漁、始まったばかりのシラウオやフナの漁を見物してくださればと思っています。
多賀神社
漁見塚=魚見塚